お答えいただいたのは…国際薬膳調理資格者の竹田あやこ本部講師

プロフィール

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国際薬膳調理師/整体師/JREC認定リフレクソロジスト
なちゅらる整体院オーナーセラピスト
高校卒業後、沖縄で8年間、その後ニュージーランドやオーストラリアなどでの暮らしを経験。
帰国後、「心と体のトータルケアを」という想いから整体・アロマテラピーと共に薬膳を学び、中国政府認可組織である中華中医薬学会認定の「国際薬膳調理師」を取得。
整体院運営とともに、薬膳師としてセミナー講師、薬膳コラムの執筆、薬膳メニューの開発なども手がける。

  • Q「薬膳料理」ってどんな料理のことなのですか

    A薬膳とは、中国伝統医学(中医学)の理論を用いて作られた食事です。心身の健康維持・不調の緩和と予防・疾病の回復などの目的を持って作られます。シンプルに言うと、中医学理論に基づいて、食べ物で心と体のバランスを整えて、毎日を健康に過ごすための食事です。漢方食材のような特別な食材を使って作る薬膳料理もありますが、くらし薬膳はスーパーで買えるような普段よく目にする食べ物を中心に学ぶので、毎日の食事に活かせる薬膳です。

  • Q薬膳料理の歴史と背景を教えてください

    A薬膳は中国の4000年とも言われる長い歴史の中で培われてきたもので、3000年前の周の時代には「食医(しょくい)」という最高位の医師が皇帝の食事の管理をしていました。食事が健康の維持や病気の治癒に大きな役割を果たしていることは、「医食同源」「薬食同源」という言葉にもあらわれています。また現存する中国最古の医学書でもあり、現在も中医学のバイブルとして有名な「黄帝内経」にも、漢方や鍼灸などと並んで食の重要性が説かれていて、薬膳の考え方とも繋がっています。
    現代では西洋医学が主流となり、手術や投薬治療が中心になっていますが、心身のバランスを整えることで、人間が本来持っている自然治癒力を活性化させる中医学も、近年再び注目されるようになりました。特に日々の食事の大切さが再認識されるようになり、薬膳も非常に多くの人に関心を持たれるようになったと感じています。

  • Q薬膳の知識は誰でも身に付けることが出来るのでしょうか

    A薬膳を学ぶには食べ物の効能だけでなく、まず中医学の理論を理解する必要があります。中医学は私たち人間が自然と共に生きることや、心身のバランスを整えることを大切にした自然哲学ですが、漢字や難解な表現が多く理解しにくいと思われています。でも実は、自然の中や私たちの普段の生活の中で見られることが多く含まれていて、意外とイメージしやすく身近なものが多いのです。例えば私が監修している「くらし薬膳講座」では、理解しにくい難解な表現を使わず、イメージしやすいイラストと言葉で学ぶので、薬膳の知識を誰でも身近なものとして理解することができます。

  • Q薬膳を学ぶ際に気を付けることはありますか

    A薬膳は中医学の理論に基づいて作られますので、きちんと活用できる薬膳を学ぶには、食べ物の効能や働きだけでなく、中医学理論についても学ぶ必要があります。そのためには調理方法やレシピの紹介だけでなく、中医学理論についても知識がある専門家が監修しているところで学ぶことが重要です。また、ご自身の理解度やペースに合わせて学びを続けられるように、教材ごとに理解度を確認できる課題の提出や、理解できなかったところを質問できる制度がある方が良いでしょう。特に初めて薬膳を学ぶ場合には、難解な表現の多いテキストでは理解できず続かないので、イラストや写真、動画などで説明が充実している教材を利用することが望ましいと考えます。

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